プラセンタ注射をすると献血が出来ない?
病院やクリニックでプラセンタ注射を受けると、献血が出来なくなるのをご存知でしょうか?
厚生労働省では平成18年度から、ヒト由来のプラセンタ製剤の注射を受けた場合は献血を規制するように決めました。
これはプラセンタ注射が、ヒト由来の原料を用いた製剤を用いるためです。
ヒト由来のプラセンタ製剤で懸念されているのは、vCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)の感染です。
vCJDは120℃の温度で熱しても、完全に不活性化させることが出来ません。
更にvCJDの病原体を血液から調べる方法は、まだ十分に実用化出来る段階にありません。
そのため厚生労働省では安全のために、プラセンタ注射を受けた方からの献血を規制することを決定したのです。
しかしプラセンタ注射はおよそ40年以上の歴史がありますが、vCJDに感染した例はこれまで一度も報告されていません。
これはヒト由来のプラセンタ製剤が、140℃の温度で20分間煮沸して作られているためです。
140℃であればvCJDのプリオンはほぼ不活性化させることが出来ると言われています。
またこれだけの高温でもプラセンタの有効成分の損傷が少ないことから
、医療用製剤として十分に利用が出来るためです。
しかしプラセンタ注射の規制は平成18年度に始まったばかりですから、
当分は規制が取り消されることはないでしょう。
厚生労働省では製法を変更すれば規制を取り消すともしていますが、
メーカー側で製法の変更をおこなう予定は今のところないようです。
ちなみに献血で規制されているのは、病院やクリニックで受けるプラセンタ注射のみです。
問題はヒト由来のプラセンタ製剤であることなので、
一般的に販売されている動物由来や植物由来のプラセンタサプリメントやドリンク、化粧品は関係ありません。
なので献血をおこないたいという方はプラセンタ注射ではなく、
サプリメントやドリンク、化粧品を用いると良いでしょう。
安全性は極めて高いとはいえプラセンタ注射には規制がありますから、
くれぐれも黙って献血をおこなうことは控えて下さい。
またプラセンタの安全性が気になる方は、
「気になる!プラセンタ製品の安全性」や「プラセンタサプリの副作用とは?」もご参照下さい。